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Q.「オイル上がり」とは何のことですか?

A. エンジンの異常を示す整備屋さんが使用する専門用語です。

オイル上がり」とは文字どおり、オイルが「下から上へ」上がってしまう現象を表しています。具体的には、ピストンリングやオイルリングが極端に摩耗しているか、または破損していることが考えられます。そのほかにピストンやシリンダーの異常摩耗が発生している事も考えられます。

いずれにしても、ピストンとシリンダーの密閉性が極端に不足しており、クランクケース(ピストンの下側)に充満しているオイルミスト(細かい霧状のもの)が燃焼室に入り込み、オイル自身が燃焼時に燃えていることを意味します。オイルは原則として燃えてはいけないのです。

オイルが燃焼しているかどうかを判断するには、急激にアクセルを開けた場合に排気管から「青白い煙」が出てきますので目で判断することができます。しかしオイル上がりの場合は、アイドリング時には煙が出ない場合がありますので、エンジン回転数を高くしてみて、この時に煙が出れば確実にオイル上がりの症状が発生してます。友人などに頼んで自分の車のすぐ後ろを走行してもらい、判断してもらうと良いでしょう。

単独運転時に全開加速した時に、バックミラーに煙が見えるようでは症状はかなり進んでいると思われ、パワーダウンも確実に進行しているはずです。

このような場合、オイルの消費量も増えているはずですから、オイルレベルゲージで確認してみてください。しかし、このような場合でもすべての気筒が異常を示している場合はまれで、1本ないしは数本の気筒が異常な場合が多いですから、点火プラグを取り外してプラグの燃焼状況を目で判断する方法もあります。オイルが燃えている気筒は、何となく「オイルっぽい」付着物が見られるはずです。

不幸にして、この症状に気付かれたならば、穏やかな運転を心がけ直ちに修理工場へ持ちこまなければなりません。無理な運転を続行すると症状がより悪化して修理代も高くなるばかりです。対策はエンジンをオーバーホールする方法しか残されていません。

修理にはピストン、ピストンリングの交換をはじめ、重傷の場合はシリンダーのボーリング加工とオーバーサイズピストンを使用しなければなりませんので多額の出費を覚悟してください。原因については、かなりの距離を走った場合やオーバーレブなどの過酷運転。オイル切れを起こしたまま走行した場合やエンジンパーツ自体の不良による異常摩耗等が考えられます。

Q.「オイル下がり」とは何のことですか?

A. エンジンの異常を示す整備屋さんが使用する専門用語です。

「オイル下がり」とは文字どおり、オイルが「上から下へ」下がってしまう現象を表しています。具体的には、エンジンのヘッド(カムシャフトやバルブのあるところ)部分を潤滑しているオイルが燃焼室に入り込み、爆発時にガソリンと一緒に燃えてしまう現象のことです。

オイル下がりを判断する方法は、アイドリング時に排気管から「青白い煙」が出ていることで判断できます。特にエンジンが冷えている時の始動直後に発生すれば、確実にオイル下がりが発生しています。またカラブカシや、停止状態からのスタート時に出る場合が多いですので確認できます。

原因はバルブを支持しているバルブガイドの異常摩耗やバルブステムの摩耗、バルブに取り付けられているオイルシールの摩耗、硬化、破損等が考えられます。つまり、本来はオイルが燃焼室に入ってはいけない構造部分のクリヤランスが大きくなってしまい、異常が発生しているわけです。

オイル下がりは一般的に徐々に進行しますので、古い車や走行キロ数の多い車に発生するケースが多くなります。対策は、ヘッドのオーバーホール以外に方法はありませんので、異常に気付かれたら修理工場に持ち込むのが良いでしょう。

修理には軽傷ならばオイルシールの交換だけで済みます。バルブガイドやバルブ自体の摩耗が進んでいる場合は、これらの部品交換とバルブシートと新バルブのすり合わせ加工が必要となります。「オイル下がり」の場合は「オイル上がり」に比べ修理代も少なくて済みます。

Q. オイル点検の時、レベルゲージの「オイルが白く濁って」いました。トラブルですか?

A. 残念ながらエンジン内部にトラブルが発生しています。直ちに修理工場へ直行してください。

レベルゲージのオイルが白く濁っているのは、オイルと水が混ざり合った状態だからです。エンジン内部のオイルギャラリー(オイルの通路)に水が入り込み、激しくかき回された結果、白く濁った状態になったのです。

原因として考えられるのは

  • エンジン内部の一部の部品が破損し、オイルの存在する部分に冷却水が入り込んだ。
  • オイル白濁の原因はほとんどこの場合です。
  • オイルの通路と冷却水の水路は完全に分離されており、絶対に混ざることはありません。

冷却水が入り込んだとすれば、ラジエタータンク内の水も減っているはずです。この場合には冷却水内部にもオイルが入り込みますのでラジエターキャップを外してキャップの裏側も点検してください。オイルが付着している場合があります。対策はエンジンオーバーホールの修理以外に方法はありません。破損の程度もエンジンを開けて見ないと判断できませんが、軽傷ならヘッドガスケットの交換で対処できます。

このままの状態で車を使用すると症状がさらに悪化し、オイルが潤滑している部分の全てが使用不能になってしまいますので、修理代が高くなるばかりです。

水温が通常の温度(80゚C)になると水路の圧力は高くなり、どんどんオイルの通路へ水が入り込んでしまいます。水とオイルの混ざり合った状態では正常な潤滑性能は期待できません。

参考までに、最近のエンジンオイルの品質は水が入り込んだ場合に「安定乳化」するように設計されています。本来は水とオイルは混ざり合うことがなく完全分離(オイルが上に浮く)します。底部に水が溜まると水だけをオイルポンプが吸い込むことになります。オイルが乳化することで水とオイルの混ざり合った状態でもある程度の潤滑性能を発揮できるよう対策をしてあります。できれば、エンジンをかけずにレッカー車などを使用して修理工場に持ち込むことが良いでしょう。

●ワンポイント・アドバイス

自分の車のコンディションを常にチェックする方法の全てを実行することは賢いことです。早めにトラブルが発見できれば、修理代も安くすむのです。

Q. 最近、私の車は「オイル減りが激しい」のですが、なぜですか?

A. オイル減りにはいくつかの原因が考えられます。

まず第1には、「オイル漏れ」があります。つまりエンジンオイルが漏れているわけです。自分の車のエンジンルームをのぞき込み、オイル漏れがないか目で確認してください。オイル漏れがあれば必ず漏れた後が確認できます。オイルフィルター取り付け部分であれば増し締めで直ります。

エンジンブロックとヘッドの間であれば、ヘッドガスケットの不良ですので、増し締めないしはガスケットの交換で直るはずです。ガスケット交換をしても直らない場合は、ヘッドあるいはブロックの歪みが出ていますので、面研磨が必要となります。いずれにしても修理工場での作業となります。

次に、エンジン下部のオイルパンを見てください。オイルパンとエンジンブロックのつなぎ目からの場合はガスケットの不良ないしは、歪みの発生が考えられます。オイルパンは一番低い位置にありますから、悪路走行で岩でヒットしたなども考えられます。キズやヘコミの有無も確認してください。修理には修理工場へ依頼するのが良いでしょう。

エンジン下部からのオイル漏れがある場合は、駐車時の車の下に「オイルのシミ」が発見できますので容易に確認できます。念のため、オイルドレインボルトのゆるみも点検してください。

これらの点検をしてもオイル漏れの形跡がなく、それでもオイル減りが発生する場合は「オイル上がり」や「オイル下がり」の重大なトラブルの発生が考えられますので、直ちに修理工場への持ち込みが必要となります。通常の使用過程においては、新車時から比べればオイル消費量は増加する傾向にあります。

つまり、エンジン内部のクリアランスがわずかずつ広くなり、だんだんとオイル消費量が増えるのは、ある程度しかたありません。通常の使用で、3カ月に1度や数千キロ走行後に1リットル程度のオイル補給量であれば、それほど心配する必要はありません。

アイドリング中や発進時、加速時などにエクゾースト・パイプから白煙がでなければ、エンジントラブルではありませんので、特別に心配する必要もありません。

●ワンポイント・アドバイス

エンジントラブルを早期に発見するため、エンジンオイル量の点検は日頃からコマメに行うように心がけてください。

Q. オイル交換をしたらアイドリングでエンジンの音がうるさくなりました。原因は何ですか。

A. おそらく、バルブクリアランス不良による音の発生だと思われます。

バルブクリアランスとは「カム」と「バルブリフター」の間隙のことで、適正クリアランスはメーカーにより指定されています。エンジン内部の金属同士が触れあう箇所には必ず適正なクリアランスが取られています。このクリアランスがないと、熱膨張により金属同士が直接ふれ合い摩耗が発生したり、条件が悪い場合には「焼付」や部品の破損につながります。

エンジンオイルはこのクリアランスのなかに入り込み、重要な潤滑性能を発揮していますので、クリアランスがなくなるとオイルの入る隙間もないため重大なトラブル発生の原因となります。

ご質問の件では、長期にわたりオイル交換を行っていなかったか、品質の悪いオイルを使用していたために、クリアランス部分にスラッジやワニスが生成され、偶然に音の発生しないクリアランスになっていたためと思われます。「オイル交換後に音が出た」とありますので、新しいオイルの洗浄性能が高く、スラッジやワニスを洗い流してしまったために、クリアランスが多くなり音が発生したと推測できます。

このバルブのクリアランスをつめるにはバルブクリアランス調整が必要となります。ご自分で行う場合はエンジンのマニュアルに従いバルブクリアランス調整をしてください。OHVエンジンの場合はシックネス・ゲージとドライバー、メガネレンチがあれば簡単にできますが、SOHCやDOHCの場合はシムの入れ替えが必要となりご自分では無理ですので、信頼できるショップや整備工場に依頼するのが良いでしょう。

バルブクリアランス調整をしても音の発生がひどい場合には、他のトラブルが考えられますのでエンジンオーバーホールなどの大手術が必要となります。

●ワンポイント・アドバイス

バルブクリアランス調整のことを別名「タペット調整」とも呼びます。使用過程車では定期的な点検と調整が必要となります。これは、ごくわずかエンジン内部が摩耗するためです。このため、中古車や古い車を購入した場合は一度点検、調整をお奨めします。

オイルは品質の悪い物でも、交換を頻繁に行えばあまり心配はありませんが、あまりお奨めできません。エンジン摩耗を防止するのはオイルの最大の役目ですので、高品質なエンジンオイルを選定してください。

Q. オイル交換をしたら急に「ブローバイ」が増えました。なぜですか?

A. ブローバイガスはエンジンの下部(クランクケース)と上部のヘッドカバー内部の両方から常に発生しています。このガスはエンジン内部にスラッジやワニスの生成を促進させるやっかい物ですので、排気ガス規制前はエンジンの外に捨てていました。しかし、別名を「未燃焼ガス」と呼ばれるところから、人体に有害な物質を多く含みますので、現代のエンジンは全て吸入管に戻し再燃焼させています。

ブローバイガスは圧縮・燃焼時にピストンやリングの隙間をすり抜けて発生する場合と、バルブとシートの隙間からもれる2つの原因が考えられます。現代の最高技術を投入してもブローバイガスを完全に防止することはできません。

ご質問には「ブローバイが増えた」とありますので、一般車両ではないレース用に改造された車か、レーシングカーの場合と思われますので、以下に解説を加えます。

レース車両はブローバイパイプを吸入行程と切断し、ホースを別のオイルキャッチタンクに導きます。ブローバイの中にはミスト(霧状)のオイルも存在しますので、専用タンクでオイルを受け、サーキット路面にオイルが出ないようにレギュレーションで決められています。レーシングエンジンはフリクションロスを極力少なくする目的で、各部の隙間を量産車より大きくとる場合がありますので、市販車両よりブローバイは多く発生します。

ブローバイが増える原因は、エンジン内部のパーツの破損やクリアランスの増加に起因する場合と、入れ替えたオイルの洗浄性が高く、各部の隙間に存在していたスラッジなどを洗い流したことが考えられます。パワーダウンを伴っている場合は各部の摩耗も進んでいると思われますので、一度コンプレッションの計測をしてみてください。

パワーダウンもなく、コンプレッションも正常であればそれほど心配する必要はありません。この場合でもオイルを入れすぎていないか確認する必要があります。

また、以前に使用していたオイルより極端に柔らかい(粘度の低い)オイルを使用した場合にもブローバイの増加が考えられます。キャッチタンクのオイルの量を常にチェックするのは良い方法です。オイルの溜まる量でエンジンのコンディションも判断できますのでたいへん重要な項目です。

●ワンポイント・アドバイス

ブローバイの増加が気になるようでしたら、エンジンオーバーホールをお奨めします。

Q. オイル交換の時、オイルを入れすぎてしまいました。大丈夫ですか?

A. どの程度オイルを入れすぎたかにもよりますが、レベルゲージの「FULL」マークを少し上回る程度であれば心配無用です。

4Lなのに5L入れてしまった場合には問題が発生します。オイルを入れすぎるとオイルパン内の油面が上昇し、クランクシャフトのカウンターウエイトが回転するたびにオイル面をたたくことになります。適正オイル量の場合はこの「オイルたたき」がないわけです。したがって、オイル量が多いとこれが抵抗となりパワーロスが発生して本来のエンジン性能が発揮できません。

また、クランクケース内にクランクシャフトで振り回されたオイルミスト(霧状になったオイル)が充満し、ブローバイの発生が多くなりブローバイガス還元装置内のオイルセパレーターの目詰まりを起こす原因にもなります。オイル分を多く含んだガスが吸気系に戻され再燃焼させられますので理想的な燃焼にも悪影響を与えます。このような弊害があるため、車両メーカーは適正オイル量を決定しているのです。

うっかりオイルを入れすぎてしまった場合には、面倒でもドレインコックから余分なオイルを抜き取ることをお奨めします。

●ワンポイント・アドバイス

オイル量が少ない場合より入れすぎた場合の方がはるかにエンジンに対する影響は少ないといえます。しかし、オイルの量はしっかり管理するのが賢いドライバーではないでしょうか。

Q. オイル量の少ないまま走行しても大丈夫ですか?

A. 不足量の程度により問題のない場合と、重大なトラブルが発生する場合があります。極端に少ない場合は最悪の事態を招きますので注意が必要です。

オイルレベルゲージの「FULL~MIN」の間にオイルがある場合はまったく心配ありません。詳しくは、車に付いている「取扱い説明書」を良く読んでください。オイルの頁に必ず記載されています。

もし、レベルゲージにオイルが付いてこなかったり、「MIN」より下のレベルを示している場合にはオイルを必ず「継ぎ足して」ください。通常、「FULL~MIN」の間のオイル量は1リットルになっていますので、レベルゲージの示した位置でオイルの補充量が判断できます。しかし、外車などの場合はこの量が各社で違っている場合もありますので、付属の取扱い説明書を参照してください。オイル量の少ないまま走行することは絶対に避けなければなりません。走行中に油面は常に変化しています。加速時やブレーキングの時は前後の関係で、コーナリング中は左右の関係でオイルが重力により片寄りを起こしています。

もし、オイル量が極端に少ないとオイルパンの中にあるオイルのピックアップ(吸い口)に「オイル無し」の状態が続き、エアーを吸い込むことになります。エアーでは潤滑できませんのでオイルを供給している重要な部分にオイル切れが発生してエンジン摩耗を促進させたり、最悪の場合は「エンジン焼付」につながります。

今までオイル減りがなかったのに、急にオイルが少なくなった場合はオイルの減った原因を探る必要もあります。ドレインボルトのゆるみや、オイルフィルター(オイルクリーナー)の取付部分からの漏れがないか点検してください。オイル漏れが発生している場合には「漏れた形跡」が必ず発見できますので、エンジン本体全体を良く観察してください。

●ワンポイント・アドバイス

ゲージにオイルが付いてこなかった場合はオイルの不足量が判断できませんので、1リットル程度を先ず注入し、数分後に(オイルパンに新油が完全に落ちるのを待つ)再度ゲージで点検してください。何度かこれを繰り返すことにより、正確なオイル量をつかむことができます。

Q. オーバーヒートを経験してしまいました。オイルは大丈夫ですか?

A. オーバーヒートの程度が良くわかりませんが、ラジエターから水蒸気が吹き出すほどの場合にはオイル交換を直ちに実施してください。

オーバーヒートはエンジンの大敵です。レースなどの過酷運転ではメカニックが最も注意を払う要素で、ヒートぎみのまま走行を継続するとエンジンブローが待っています。オイルはあまりの高温に長時間さらされると熱により劣化します。また、高温スラッジなどを生成しますのでエンジンには好ましくありません。

オーバーヒートに遭遇した場合には、車を安全な「日陰」に止め、エンジンをかけたままボンネットを全開にしてエンジンを冷却してください。風がある時は風上にエンジンを向けるとより効果があります。エンジンを停止させないのは、エンジンの焼き付きを防止するためですから必ず実行してください。運悪くオーバーヒートを経験された場合は、早急にオイル交換を実施してください。

上記のようにオイルが高温により痛めつけられておりますので、そのまま使用を継続してはなりません。オイル交換を実施しても対策は完璧ではありませんので、オーバーヒートの原因究明が必要です。原因がはっきりしている場合は必ず修理で対応できますので、信頼できるショップや修理工場に依頼してください。

たびたびオーバーヒートを経験するような場合は「冷却系」に異常があるか、車そのものの冷却性能が悪いですので、ラジエターを大型にしたり電動ファンを追加する、などの熱対策が必要になります。特にチューニングカーの場合は性能が向上した分「発熱量」も正比例で多くなりますので必ずクーリング対策をしてください。

●ワンポイント・アドバイス

オーバーヒートを何度も経験することはエンジン本体に悪影響を与えます。エンジンブロックやヘッドに歪みがでたり、修理不能になる場合もあります。走行中は水温計の針の動きに注意を払い、オーバーヒートになる前に穏やかな走行に切り替えるなどのクレバーな運転を心がけてください。

Q. 私の車は常にオーバーヒートぎみです。ベストのオイル選びを教えてください。

A. エンジンが常に高温にさらさられているのは好ましくありません。理想的な水温は「80℃」、この時油温は「90℃」をベストとします。ご質問の件では根本的なクーリング対策を施すのがベストです。具体的には下記の方法があります。

  1. ラジエターの容量アップやクーリングファンの大型化。
  2. ラジエターに電動ファンを追加する。
  3. オイルクーラーの取付。

しかし、これらの対策ができない場合にはエンジンオイルの粘度グレードの低温側粘度と高温側粘度、双方に大きな数字が書かれたオイルを使用してください。具体的には「5W-30」や「10W-30」でなく「15W-50」や「20W-50」を使用する。

高温下ではオイルの粘度が低下して(サラサラになってしまう)油膜切れの心配があるからです。粘度の高いオイルを使用することにより、この熱による粘度低下を防止できるのです。

また、エンジンオイルは長期間高温にさらされると「熱劣化」を起こしたり、「高温スラッジ」がエンジン内部に堆積され、トラブル発生原因となります。高級オイルとして販売されている「合成油」は耐熱性が高く設計されていますので、合成油を選定する方法もあります。オーバーヒートぎみの車は比較的粘度の高いオイルを選んでください。

常にオーバーヒートぎみになる車は外国車に多いようです。母国ではわが国の真夏の大渋滞が理解できないため、車輌そのもののクーリング対策が未熟の場合が多いのです。

●ワンポイント・アドバイス

いままで述べてきたことは基本的な事項ですので、実際のオイル選びには経験豊富なプロショップなどのアドバイスを参考にすると良いでしょう。

Q.「エンジン摩耗」の原因について教えてください。

A. エンジン摩耗の原因は多くのファクターがあり、ここでは書ききれないほどありますので、一般の使用における注意事項として述べます。

■《エンジン始動直後》(ドライスタート)

エンジン停止状態で長期間駐車した場合(専門的にはドライスタートという)、エンジン内部のオイルは最下部のオイルパンに落ちきり、ごくわずかのオイルが必要部分に存在しているにすぎませんので、エンジン始動直後の急激なカラ吹かしは避けるべきです。始動直後には油圧計の針が動くか、オイルランプが消えるまで急激な回転数の上昇を避けてください。

つまり、エンジン各部にオイルが充分に供給されるまで待つ、ということです。この状態になれば発進してかまいませんが、エンジンが充分に暖まるまではエンジン回転を低めに保ち、しばらく暖機運転のつもりで走行するのがベストです。数分でエンジンオイルはもちろん、ギヤオイルや、デフオイルの暖機もできますのでこの方法が理想的です。

始動直後はエンジン内部の各クリアランス部分の隙間が大きく、摩耗を促進させる原因となります。エンジンをかけてすぐに全開走行することは、エンジン摩耗を自ら促進させていることになりますので、このような運転は絶対に避けるべきです。

■《長時間のアイドリング》

よくエンジンをかけたままで長時間停車しているトラックなどを見かけますが、アイドリング中は油圧も低く、最低量のオイルしか供給されていません。この状態が長く続くと油膜切れを起こす場合があり、無理な走行をしていないのにもかかわらず、エンジン摩耗が進むことがあります。いつ動き出すか分からない渋滞時などは別として、できるだけ長時間のアイドリングは避けるべきです。近年、環境保護の見地から「アイドリングストップ」が提唱されていますので、無駄なアイドリングは避けてください。

■《寒冷時》(コールドスタート)

極端に外気温が低い場合(スキー場の朝)など、エンジン本体も外気温と同じ温度になっており、先に述べたクリアランスが多くなっていますから特に注意が必要です。この場合、すぐに車をスタートさせ駆動系の暖機も兼ねてゆっくり走行してください。

良く停止状態でのアイドリングで暖機をする人がいますが、これは車にとって理想的な方法ではありません。欧州車の一部には取扱説明書に「エンジンスタート後はすぐに発進し、ゆっくり走行せよ」と記載されている場合もあります。低温時はエンジン摩耗にとって大敵です。これらの注意事項を守ってエンジンを大切にいたわってください。特に、寒冷地で長期間エンジンをかけずに放置した時には充分配慮する必要があります。

Q. オイルがガソリンで希釈されると聞きました。何のことですか?

A. 理論上(理想的)4サイクルエンジンではオイルとガソリンが混ざることはあり得ません。しかし、実際のエンジン内部ではガソリンがオイルにごくわずかづつ溶け込んでゆきます。

まずその1つは、吸入工程でシリンダー内に入り込んだガソリンが圧縮行程でクランクケース内に入り込むことがあります。これを「圧縮漏れ」と呼び、エンジン異常の一つです。

2番目は爆発時にわずかの爆発ガスがクランクケース内に入り込むこと(吹き抜け)です。現代の最高技術を投入してもこれを100%防止することはできません。このガスは完全に燃焼されたものではなく、ブローバイガス(未燃焼ガス)と呼ばれ、有害物質を多く含んだやっかい者です。

上記、2つの現象を防止しているのが「ピストンリング」で、通常市販エンジンは2本のコンプレッションリングで「圧縮漏れ」と「吹き抜け」をできるだけ抑えています。

エンジンは永年使用するとピストンリングやシリンダーも少しづつ摩耗します。オイルがガソリンで希釈されるというのはこの現象のことで、ガソリンそのものがオイルに直接流れ込んでゆくこととは違います。この現象が強く現れるのはピストンリングが破損していたり、摩耗が進行している場合に起きます。また、過給機(ターボなど)を装着したエンジンはさらにこの条件が厳しくなります。

オイルがガソリンで希釈されるわけですから、オイル自身の粘度は低下し(サラサラになる)本来の潤滑性能を発揮することはできません。この場合、抜き取ったオイルの匂いに「強いガソリン臭」があることで判断できます。

しかし、特別に異常のない車でも若干のガソリン臭はありますのでシロウトが匂いでエンジンを診断できるものではありません。

●ワンポイント・アドバイス

オイルチェックの時に量だけでなく、「オイルの匂い」を嗅ぐ習慣をつけてください。異常にガソリン臭が強くなった場合には早めに修理工場などに相談すると良いでしょう。

Q. オイルが「増粘」している、といわれました。何のことですか?

A. オイルの「増粘」とは文字どおりオイルの粘度が増加したことです。

通常エンジンオイルには「粘度グレード」が指定されており10W-30や5W-50など、様々な種類があります。しかし、車に使用してゆく過程で少しづつ粘度が変化します。この変化の度合いはガソリンで希釈される(粘度が低くなる)場合と、反対に粘度が高くなる場合があります。この新油の粘度より使用したオイルの粘度が高くなっている場合を「増粘」と呼んでいます。

オイルが増粘するとオイルによる粘度抵抗が大きくなり、オイルポンプ自身のロス(エンジンの馬力を奪う)も増加します。したがって、燃費の悪化や加速が鈍くなるなどの症状が現れてきます。増粘を判定するのはオイル会社等の試験設備が整っていないと正確には測定できません。

エンジンオイルは様々な粘度を持つベースオイルを調合します。増粘が起こる原因は低粘度(柔らかい)分がエンジン内部で蒸発したり(蒸発減量という)、燃焼時に低粘度成分だけが燃焼室に入り込み、爆発行程でガソリンと一緒に燃えてしまう場合に発生します。

増粘が発生するのは「オイル設計」そのものに原因がある場合と、エンジンの摩耗(ピストンやピストンリング、オイルリングやシリンダー)に起因する場合の2つがあります。いずれにしても「増粘」を判定するのは専門的となり、一般的ではありません。

増粘傾向はガソリンエンジンよりもディーゼルの場合に多く発生します。理由は燃焼時の煤(Soot = スーツ)が油中に入り込み、しだいにオイルの粘度が増加します。軽油を使用するディーゼルエンジンオイルの宿命とも言われていますが、最新の品質設計(CG-4やCH-4)では増粘対策が念入りに施されています。

オイル会社は自社のオイル設計をする場合に「増粘」対策には適切な配慮をして、オイル分が蒸発しないように配合を決定していますので、オイル選びは信頼できるメーカーのものを選ばなければなりません。

しかし、エンジン摩耗が原因で「増粘」が発生した場合はオーバーホールなどの修理が必要となります。この場合にはオイル減りも必ず発生しているはずですから、オイル量のチェックを頻繁に行えばトラブルを早めに発見することができます。

●ワンポイント・アドバイス

「合成油」は蒸発しにくい性質を持っていますので、「増粘」が気になる場合には全合成油の製品をお奨めします。同時に合成油は「燃えにくい」性質も持っていますので「オイル減り」にも強い抵抗を示します。

Q. 車の「チョイ乗り」はエンジンに悪いといわれました。本当ですか?

A. 本当です。車を運転する時間が極端に少ない場合(チョイ乗り)はエンジンに悪い影響があります。それは、以下の理由によるものです。

ガレージなどに長時間駐車しておいた場合はエンジンも冷えています。エンジンをスタートしてから走り出しても、走行時間が極端に短い場合にはエンジンが完全に暖まる前にエンジンを止めることになります。

すると、エンジン内部に入り込んだ空気中の水分が完全に蒸発することができません。つまり、エンジン内部に取り込まれた水分がオイルの中にも入り込み、油中の水分が多い状態になってしまいます。

水分があるとエンジンの金属部分を錆させることになりますので、エンジンに対して好ましくない環境になるのです。

エンジンが適正水温(80℃)になってから少なくても15分くらいの走行時間がないとエンジン内部に入り込んだ水分はなかなか蒸発しません。

この状態を毎日繰り返せば、オイル中の水分がどんどんと増加することになります。

これはマフラー内部にも同じことがいえ、排気ガス中の水分が蒸発されないままマフラーの内部に残留することになります。特に最近の触媒装着車の場合は完全燃焼に近づいていますので、より水分の発生が多いのです。

●ワンポイント・アドバイス

郊外の住宅に暮らしながら駅まで車で通う場合などで、どうしても短時間の走行を強いられる場合には、対策としてオイル交換のサイクルを短めにしてください。

Q.「オイルのキャビテーション」とは何のことですか?

A.「キャビテーション」とは強い力で液体を吸引した場合に「気泡」が発生する現象を指します。オイルパンに溜まったオイルはまずオイルポンプが吸い上げます。吸い上げられたオイルはポンプにより潤滑を必要とする部分に高い圧力をかけて圧送されます。

キャビテーションが起こるのはオイルパン内のピックアップ(オイルの吸い口)とオイルポンプまでのごく距離の短い部分での発生が考えられます。正常な自動車の場合キャビテーションが発生するケースはほとんどありません。もし発生するとすれば、ピックアップに付いているメッシュ(網)に異物が溜まり、目詰まりを起こしている場合が考えられます。

異物があればオイルが吸えない状態となりキャビテーションが発生、キャビテーションで生成された気泡がオイルポンプでさらにかき回され、エアーを噛んだ状態のオイルで各部を潤滑することになります。この結果、潤滑不良が発生して異常な発熱、やがてエンジン焼き付きなどの重大なトラブルが発生します。

ピックアップのメッシュはそれほど細かいものではありません。荒目の網で金属片などを吸い上げないように配慮したものです。もし、ピックアップにタール状の異物で満たされていたような場合には、品質の悪いオイルを使用していたか、オイル交換を長期間にわたり実施していない場合が考えられます。

また、極低温時にはオイルが流動性を失いシャーベット状に固まってしまう場合にもキャビテーションが発生します。しかし、この場合はエンジン始動後の熱でオイルの流動性がすぐに回復しますので、それほど心配する必要はありませんが、寒冷地での冬場の使用には低温側粘度の優れた 5W-30 などのオイルを選ぶか、極低温に強い合成系のオイルをお奨めします。

エンジンオイルとは別に、ラリーなどの過酷運転の場合にショックアブソーバーオイルがキャビテーションを起こす時があります。

● ワンポイント・アドバイス

エンジンの大敵であるオイルのキャビテーションを発生させないために、冬場の粘度選定を考慮しながら、品質の良いオイルを選ぶことと、定期的なオイル交換を心がけてください。

Q. 始動直後に「2速に入らない」場合があります。なぜですか?

A. 始動直後に2速に入らないというのは、マニュアルミッションの場合に良く起こる現象です。お使いの車の設計にもよりますが、これはミッションが壊れているわけではなく、ギヤーオイルの粘度が高いために、特に冬場などはオイルが冷えて固くなっていますので、2速に入りずらくなるのです。

したがって、しばらく走行してミッションの温度も上がり、オイルが柔らかくなればスムースなシフトフィーリングになるばずです。これを解決する方法は次のとおりです。

1. ミッションを暖める(暖機運転)

エンジン始動直後でもかまいませんから、すぐに発進してミッションオイルをかき回してオイルを暖めてください。この時は穏やかな運転を心がけ、全開走行などは避けてください。停止状態での暖機運転ではエンジンが暖まるだけでミッションはなかなか暖まりません。

2. シンクロ機構の保護

2速に入りずらい場合には、シフトアップ時にもダブルクラッチを使用すると解決する場合があります。入りずらいからと、むりやり力まかせにシフトすることは、シンクロメッシュを傷めたりしますので避けてください。ダブルクラッチを使用しても入りずらい場合には「2速」をとばし、「3速」に飛びシフトをすれば解決します。この方法でミッションが暖まるまでガマンの運転を心がけてください。

この方法で解決しない場合は現在使用中のギヤーオイルの粘度をワンランク下げる方法があります。一例では「80W-90」を「75W-90」に交換することです。

オイルの低温側粘度(Wの付いた数字)が小さくなれば、オイルは低温時に固くなりにくいのです。これでも解決しない場合には低温特性に優れた「合成油」を試す方法もあります

●ワンポイント・アドバイス

2速に入りずらい症状がだんだんと進んだ場合はシンクロギヤーの傷みと損傷が考えられますので、一度修理工場に相談することをお奨めします。車種によってはもともとこのクセがあり(搭載ミッションの弱点)根本的な解決にならない場合もあります

Q. ATFをチェックしたらオイルが「白く濁って」いました。トラブルでしょうか?

A. 残念ながらトラブル発生です。直ちに修理工場に直行してください。レベルゲージに付いてきたオイルが白濁したのは、AT内部に「水」が入り込んだためです。AT内部には水は絶対に入らない構造になっておりますので、水の混入した原因の究明が必要です。

AT車には必ず「ATFクーラー」が付いています。このクーラーはラジエターのロアタンク(下部)内にありますので、錆びて穴が空く場合がありますので、整備工場にて点検を受けてください。

AT内部に冷却水が入り込めば、反対にラジエター内にもATFが混ざりますので、ラジエターキャップを明けてキャップ裏側にオイルの有無を確認してください。キャップ裏側にオイルを発見した場合、確実に ATF クーラーに穴が空いています。このまま走行を続行することは AT 本体の致命的トラブルになります。

ATFは走行距離を重ねるほどしだいにオイルが劣化します。つまり、初期性能が発揮できなくなりますので、オイル量を点検すると同時に「色」の確認をすることも習慣にしてください。

通常のATFにはあざやかな「赤」の着色がしてあります。

走行距離が延びるにつれて
透明赤色 → 黒ずんだ赤(少し透明感あり) → 黒(透明感がない)

と色の変化がおこります。オイルが黒くなり透明感を失っていたらそろそろATFの交換時期です。

●ワンポイント・アドバイス

ATFの色が黒くなるのはおよそ20,000キロです。走行距離の20,000キロを交換のめやすにするか、2年ごと(車検時)の交換を心がけると良いでしょう。

Q.「あなたの車は走行距離が多い」とATF交換を断られました。なぜですか?

A. 走行距離の多い車で、一度もATF交換をしていない車にATF交換を行なうと、トラブルが出るからです。AT内部の構成部品に「湿式クラッチ」や「湿式ブレーキ」機構があり、シフトチェンジを自動的に行なう役目の一部を担っています。湿式とは油中で作動する方式のことです。これらの部品の摩擦面には「アスベスト」等の素材が使用されております。

ATがシフトするたびにクラッチやブレーキが作動しており、これらの摩擦剤の摩耗粉が徐々にオイルパン底部に沈殿します。オイルパン底部のすぐ上にはATFを吸い上げる口があり、これらのゴミを吸い上げないようにストレーナーがあります。これはエンジンオイルのフィルターと同じようなものです。長期にわたりATF交換をしていない車は、このゴミがたくさん沈殿していることになります。

ATFチェンジャーはATFを「高圧」にして「流速」も速めてATFのレベルゲージからオイルを圧送します。ATFのレベルゲージはオイルパンの底部まで達しており、勢い良く流れ込んだ新しいATFでゴミを舞い上がらせてしまいます。

チェンジャーを使用したATF交換はエンジンをかけたまま作業しますので、舞い上がったゴミはAT内部のすべてに行き渡ってしまいます。ゴミは油圧をコントロールするバルブに引っ掛かったり、油圧回路を詰まらせたりします。コントロールバルブや回路が閉塞すれば、適切なシフトチェンジはできません。「D」レンジに入れても自動シフトをしなくなる症状が出たり、最悪は走行不能となります。したがって、ATF交換を依頼された店がクレイム発生を逃れるためにオイル交換を断ったのです。

これを解決するにはAT機構のオイルパンをはずし、ストレーナーのクリーニングまたは交換で対応できます。この時、とうぜんオイルパン底部の清掃も行われます。作業は一般の修理工場でもできますが、ディーラーの整備工場が一番安心です。

●ワンポイント・アドバイス

中古車のAT仕様を購入した場合など、前オーナーの整備状況を判断するのは不可能に近いのが現状ですので、車を大切にする方は一度整備工場でストレーナーの交換とAT内部の清掃をお薦めします。走行距離は約50,000Kmを目安としてください。

Q. 古い車に「合成油」を入れるとオイル漏れする、と聞きました。本当ですか?

A. 本当です。これはエンジン、ミッションやデフなどのオイルが使用されているところには必ず「オイルシール」が使用されていますので、古い車に合成油を使用するとここからオイル漏れを起こすことがあるのです。

ただし、古い車といってもある程度年代をチェックする必要があります。合成油は1980年代になってから自動車にも使われはじめましたので、オイルシールを作る時に使用されるゴム原料も「合成油」に耐えられる材質に変更されています。つまり、1980年代以降の車であればほとんどオイル漏れの心配はないわけです。

もし、ご自分の車が1960年代の車でオーバーホールの経験がない場合などは要注意です。古い車のオイルシールは合成油に耐えられる素材を使用していなかったわけです。

古い車でもオーバーホールをして、オイルシール類も交換していればそれほど心配する必要はありません。なぜなら、最近になりオイルシールを入手するわけですから、新しい素材のゴム材料に変更されている可能性が高いからです。

自動車用のエンジンオイルなどには「アルファ・オレフィン」(PAO)や「エステル」が使用されます。鉱物油ではまったく問題にならなかったゴム材料は、これらの合成油では耐えられません。

アルファ・オレフィン ・・・・・・ ゴムを収縮させる(固くなり体積が少なくなる)
エステル       ・・・・・・ ゴムを膨張させる(体積が増加してブヨブヨになる)

合成系のエンジンオイルは「POA」を主成分として作られる場合が多いですので、オイル漏れが起こる可能性がたいへん高くなります。しかし、購入した合成油の主成分はなかなか分かりにくいのが現状です。カタログなどに明記されている場合には、上記の現象をよく把握して使用してください。信頼できるメーカーであれば、ユーザーの問い合わせにも応じてくれますので、オイルメーカーに問い合わせするのも一つの方法です。

●ワンポイント・アドバイス

ご自分の車が古く、オーバーホールの有無も分からない場合には安全を見て「鉱物油」の使用をお薦めします。また、オーバーホールをする場合にはオイルシールの交換を修理工場に依頼すれば安心です。

Q. 自分の車に間違って「2サイクルオイル」を入れてしまいました。大丈夫ですか?

A. 残念ながらこのままでは重大なトラブルにつながりますので、ただちに次の作業を実行してください。

  1. 間違えて入れてしまった「2サイクルエンジンオイル」を抜く。
  2. フラッシングオイルを入手してエンジン内部を洗浄する。
  3. フラッシングオイルを抜く。
  4. 新しいエンジンオイル(4サイクル用)を入れる。

ここで大切な作業は2のフラッシング作業です。エンジン内部を洗うことにより、不要な2サイクルオイルをすべて追い出すことができるわけです。この時にオイルフィルターも交換しておけば万全でしょう。2サイクルエンジンオイルは4サイクルに使用するように品質が設計されていません。エンジンオイルだからとこのまま使用することは絶対にさけてください。2サイクルオイルのまま走行を続行すると最悪の場合はエンジンが焼き付き、走行不能となってしまいます。

2サイクル油には少量の灯油が混ぜてあります。これは燃料のガソリンと混ざり易くする効果があるからですが、灯油は一種の溶剤でもあり、エンジン各部の大切な部分(メタルやカムシャフト)の摩耗を促進させてしまいます。

●ワンポイント・アドバイス

ご自分で作業をせずに整備工場などまで車を移動しなければならない時は、できるだけ近い場所を選ぶようにしてください。また、無理な走行は避け短時間で到着できるよう配慮してください。ポイントはなるべくエンジンの回っている時間を短縮することです。あらかじめ電話でフラッシング作業ができるかの問い合わせをしておくとさらに良いでしょう。また、エンジンにギヤーオイルやATFを入れてしまった場合も同様に対処してください。

Q. 2サイクルが指定されているのに4サイクルオイルを入れてしまいました。大丈夫ですか?

A. 分離潤滑方式の2サイクルバイクのため、次のようにアドバイスします。このまま走行を続行することは絶対に避けてください。重大なトラブルになる前に次の作業を実行してください。

  1. オイルタンク内の4サイクルエンジンオイルをすべて抜き取る。
  2. タンクからキャブレターまでのオイルホース内のオイルも抜き取る。
  3. 新しい2サイクルエンジンオイルをタンクに入れる。

サイクル用のエンジンオイルは燃えやすく設計されてませんので2サイクルエンジンに使用すると、スパークプラグの電極間を燃えカスで狭くしたり(ブリッジ現象)、吸排気のポートを閉塞させたり、ピストンリングの膠着を引き起こします。これらの現象はすべて4サイクル油に配合されている添加剤の影響で、燃えカスがたくさん出てしまうのです。

特に2サイクルエンジンのコンプレッションリングは位置決めがされており、4サイクルのように自由にピストン外周を回ることはありません。ここに燃えカスがたまるとリングとピストンが膠着を起こし、リングとシリンダーの異常摩耗が発生してしまいます。また、マフラー内部にも排出された燃えカスが残り排気効率の低下にもなります。したがって、エンジンの方式に合ったオイルを使わなければならないわけです。

● ワンポイント・アドバイス

上記の作業をしても完璧とはいえません。なぜなら微量の4サイクル油が残っているからです。これが気になるようでしたら、オイルタンクやオイルラインを分解してガソリンで良く洗ってください。

2サイクルエンジンオイルは最終的にガソリンと混合されますので、たとえタンク内に微量のガソリンが残っていてもそれほど心配することはありません。

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